あい【愛】
大切に思う、暖かい感情。人をしたう心。異性をしたう心。
私たちの間で自然に繰り広げられる日常的な体験です。
社会生活の大切な宝物です。
大切な家庭の、人々の宝物です。
愛し合う。
そのようすを眺めていると、幸せな気持ちになります。
外面は、その真反対を生きているケチで頑固者の年寄りがいました。
連れ合いに先立たれ、さぞかしガックリきて落ち込んでいると思い、訪ねて行きました。
町田から鎌倉の市街地の外れまでバス、電車を乗り継いで行きました。
やっと探し当てたお宅の呼び鈴を押すと、白髪頭の男性(高齢者)が顔を出しました。
どなた様ですか?
初めての来訪者に戸惑いが感じられました。
『Sさんご在宅でしようか?』
板張りの外壁に普通の瓦屋根の平屋建て、小さなお庭!は、こじんまりして質素なお家でしたが、好感の持てる佇まいでした。
主人が口を開きました。
変り者の弟でしたから、彼に友人などいるはずが無い?と、今日まで考えていました。
…いやぁ驚きました!それも牧師さん?
一体全体、弟の何処に信仰心があったのかなぁ?
弟ですが、病死しました。
昨年死にましたよ!癌でした。
…ところで貴男と弟の関係は?
ふたたび聞かれました。
『小さな教会の牧師です。ちょっとしたきっかけで親しくなりました!
近くまで来たので、お元気なお顔をみて、直ぐ帰るつもりでした』
事情が分かると、
ぜひ仏壇にお参りして頂きたい。さあーおあがりください
と仏間に通されました。
仏壇が置かれている部屋の硝子窓越しに湘南海岸の波がキラキラ眩しい光を反射しています!
静かに眺めていると、「粗茶ですが、一口召し上がれ!」と、優しく声を掛けて下さいました。
私はご位牌に手を合わせ静かに合掌しました。
キリストに興味を持たれたのかいろいろ質問されました。
何故ですか?あの嫌われ者を訪ねてくださるとは?
前代未聞です!
『私も変り者ですから!』
束の間のミッションです。
そろそろおいとまするときに、ぜひこれだけはお訊ねしたいと言われた言葉は、
弟は天国か?地獄のどちらにいますか?
でした。
私ははっきりお答えしました。『天国です†』
…何故ですか?
クリスチャンでも無かった、ひねくれ者の弟が、どのようにして天国の住人になれたのですか?わからん?
頭を抱えていました。
私には理解出来ません!
信じられない!
何か人様に善いことを、善行を施したとか?ありましたか?
私ははっきりお答えしました。
彼の外面は世俗的な評価はなきに等しい有様であったかも知れませんが、神は彼の魂の純粋さ、誠実と神の愛を心の奥深く大切に守っていたのです†
神はお見通しですから、人間の価値観や他人との比較は無意味ですね!
世俗的"愛情"も、あるいは天国行きの切符と引き替えできるかも知れません
天使はあなたの傍にいます!
未知の世界の道案内役です。
では失礼しました。
あなたにも神の平安を祷ります†
不思議な一時でした†
神のしもべ
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