2014-04-19

シラ書

復讐する者は、主から復讐を受ける。
主はその罪を決して忘れることはない。
隣人から受けた不正を赦せ。そうすれば、
願い求めるとき、お前の罪は赦される。
人が互いに怒りを抱き合っていながら、
どうして主からいやしを期待できようか。
自分と同じ人間に憐れみをかけずにいて、
どうして自分の罪の赦しを願いえようか。
弱い人間にすぎない者が、
憤りを抱き続けるならば、
いったいだれが彼の罪を赦すことができようか。
自分の最期に心を致し、敵意を捨てよ。
滅びゆく定めと死とを思い、掟を守れ。
掟を忘れず、隣人に対して怒りを抱くな。
いと高き方の契約を忘れず、
他人のおちどには寛容であれ。

【口論】
口論に加わるな。そうすれば、
お前は罪を犯す機会が少なくなる。
怒りっぽい人は口論をあおり立てるからだ。
罪深い者は、友情にひびを入れ、
和やかに暮らしている人たちに不和をもたらす。
火は薪をくべればそれだけ燃え上がり、
口論は頑固さが加わると、激しさを増す。
激怒は、力たけき者ほどすさまじく、
怒りは、富に頼る者ほど激しくなる。
軽率な争いは、火をあおることになり、
軽はずみな口論は、流血の惨事につながる。
火種に息を吹きかければ真っ赤に燃え上がり、
唾を吐きかけると消える。
どちらもお前の口のなせる業。

【舌禍】
うわさして回る者や二枚舌の者は、呪われよ。
平穏に暮らしている多くの人々を破滅させたから。
陰口は多くの人の心を乱し、
国から国へと人々を追い立て、
堅固な町々を破壊し、
権力者たちの家を破滅させた。
陰口は貞節な妻さえ離婚に追い込み、
彼女らが労苦して得たものを奪い取った。
陰口を気にすると、心穏やかではなくなり、
平穏に暮らすことはできなくなる。
鞭で打つと皮膚が裂け、
舌で打つと、骨さえ砕ける。
多くの人が剣のやいばに倒れたが、
その数は、舌のやいばに倒れた人には及ばない。
舌の攻撃を避けることのできた人、
荒れ狂う舌の被害を受けなかった人、
その軛につながれず、
その鎖に縛られなかった人、
このような人は幸いである。
舌の軛は鉄の軛、
その鎖は銅の鎖。
舌のもたらす死は残酷だ。
陰府の方がそれよりもましである。
舌は信仰深い人には力を振るえず、
その炎も彼らを焼くことがない。
主を捨てる者は舌によってひどい目に遭う。
舌は彼らの内で燃え、決して消えることなく、
獅子のように襲いかかり、
豹のように彼らを引き裂く。
さあ、お前の畑には茨で囲いを巡らせ。
お前の口には戸を立てて、かんぬきを掛けよ。
お前の金銀はしまって錠を下ろせ。
お前の言葉は秤に掛けて、慎重に用いよ。
口を滑らせないように注意せよ。
待ち構えている者の餌食になるな。

(シラ書28章1〜26節)

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