創世記
−アブラハムとイサク−
神はアブラハムの心をためしてみたいと思い、こう言われました。「おまえの子、おまえの愛するひとり子イサクを、モリヤというところへつれていって、わたしのいう場所で、イサクを燔祭(やいてささげるそなえもの)として、わたしにささげなさい。」
つぎの朝、アブラハムは、ふたりの召使と息子をつれ、燔祭のたきぎを持って、神から言いつけられたところへ行きました。三日めに、アブラハムは、とおくにその場所があるのを見つけて、召使たちに待っているように言いました。アブラハムは、たきぎを息子にせおわせ、火と刃物を持っていきました。
イサクが「いけにえの羊は、どこにいるのですか」とたずねましたので、アブラハムは「神が用意してくださる」と答えました。
ふたりが神の示されたところについたときアブラハムは祭壇をつくり、たきぎをおきました。それからイサクをしばり、祭壇の上にのせ、手をのばして刃物をつかみました。
しかし、このとき、天使がさけびました。「アブラハムよ、アブラハムよ、その子に手をかけてはならない。おまえが神をうやまうものであることはわかった。ただひとりの子さえ、まよわず神にささげようとしたから。」
このときアブラハムは、一頭の羊が、やぶに角をとられているのを見つけました。アブラハムはこれをとらえ、燔祭にしました。
天使はもう一度、アブラハムをよんで言いました。「おまえのしたことにたいして、わたしはおまえを祝福し、おまえの子孫を天の星のように、海の砂のように、ふやそう。」
(つづく)
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