2014-08-29

シラ書41

【死】
死よ、お前のことを思うのは、
なんと苦痛に満ちたことか、
裕福で平穏無事に暮らしている者にとって、
また、心を悩まさず、すべてがうまくいき、
まだ楽しみを味わえる力を持つ者にとっては。
死よ、お前の宣告はなんとありがたいことか、
生活に困り、力衰えた者にとって、
また、老け込んで、あらゆることに心を悩まし、
頑固になり、忍耐を失った者にとっては。
死の宣告を恐れるな。
先に死んだ人と、後から来る人のことを考えよ。
この宣告は生あるものすべてに主から下される。
なぜお前は、いと高き方の御旨に逆らうのか。
お前が十年、百年、または千年生きたとしても、
陰府では、寿命の長さは問題とされない。

【不信仰な者】
罪人の子らは忌み嫌われる。
彼らは不信仰な者の巣窟で育てられる。
罪人の子らは財産をつぶし、
その子孫は絶えず非難を被る。
不信仰な父親を、その子らは責める。
父親のせいで彼らが非難されるから。
不信仰な者たちよ、お前たちは禍いだ。
いと高き方の律法を捨てたからだ。
〔お前たちの子孫が増えるのは、滅びるため、〕
お前たちが生まれたのは、呪われるため、
お前たちが死ぬのは、呪いを受けるためなのだ。
土から出たものは、みな土に帰るように、
不信仰な者たちは、呪いから滅びへと至る。

【名前】
人は、肉体の死を嘆き悲しむが、
罪人たちの名は悪しきものとして抹殺される。
名を重んじよ。それは後々まで残り、
金の詰まった幾千の大きな宝箱にもまさる。
幸せな日々には限りがある。
しかし、名は永久に残る。
子らよ、穏やかな心で教訓を守れ。
隠された知恵と埋もれた宝、
それが何の役に立つのか。
自分の知恵を隠す人よりは、
自分の愚かさを隠す人の方がましだ。
それゆえ、わたしの忠告に従え。
いつも卑下すればよいというものではない。
皆がすべてのことを善意で受け取るとは
かぎらないからだ。

【恥ずべき事柄】
みだらなふるまいを、父や母の前で、
偽りを、支配者や王侯の前で恥じよ。
犯罪を、裁判官や行政官の前で、
不法を、会衆や民の前で、
不正を仲間や友人の前で恥じよ。
盗みを、近所の人々の前で恥じよ。
神の真理と契約の前で恥じよ。
食卓にひじをつくような行儀の悪さ、
物をもらったり、与えたりするときの
無礼な態度を恥じよ。
挨拶されたのに知らぬ顔をすること、
娼婦にみだらな目を向けることを恥じよ。
身内の頼みを拒絶すること、
他人の取り分、他人に渡す分を着服すること、
人妻に言い寄ることを恥じよ。
他人の召し使いに手を出すことを恥じよ。
彼女の寝床に近寄ってはならない。
友人に非難の言葉を浴びせることを恥じよ。
施しをした後で小言を言ってはならない。

(シラ書41章1〜22節)

0 件のコメント:

コメントを投稿

「コメント」はブログの読者すべてに公開されます。公開に先立ち、管理者に届く設定ですので、プライバシーなどが含まれないか確認できますが、お名前やメールアドレス、私的なやりとりなど、個人情報に留意してください。イニシャルや匿名でも可能です。よろしくお願いします。