創世記
【エジプトのヨセフ】
ヨセフはエジプトにつれてゆかれ、エジプト王の役人で、親衛隊長のポテパルという人に買いとられました。
神がヨセフといっしょにおられたので、ヨセフは、その家のみんなにかわいがられていました。ヨセフの主人も、神がヨセフとともにおられ、そのすることが、なんでもうまくいくのを見て、ヨセフをたいへんかわいがり、家をとりしまる役につけて、ぜんぶの財産をヨセフに管理させました。
神はヨセフのために、その主人の家もおめぐみになり、家や畑のものまで、おかげをこうむりました。それで主人は、ヨセフに財産ぜんぶをまかせ、自分の食べるもののほかにどんなものを持っているかさえも知らないほどでした。
さて、ヨセフは美しい若者でしたので、主人の妻はたいへんヨセフがすきになりました。しかしヨセフは、その愛をうけいれませんでした。
「ごらんください。ご主人さまは、家のなかに何があるかもごぞんじないほど、何でもわたしにまかせてくださっています。この家で、わたしよりえらいものはないほどに、わたしをひきあげてくださいました。ご主人は、あなたのほかは、何でも、わたしのすきなようにさせてくださいます。なにしろ、あなたはご主人のおくさまです。こんなにわたしを信じてくださっているのに、どうしてあなたを愛することができましょう。罪をおかして、神にそむくことはできません」と言いました。
すると、その女は夫のところへ行って、「あなたがつれてこられたヘブル人の召使が、わたしにいたずらしようとしました。大声でさけびましたら、にげだしましたけど」と、ヨセフの悪口を言いました。
主人は妻のことばを聞いておこり、ヨセフをとらえて、囚人たちのつながれている牢にとじこめました。
しかし、神はやはりヨセフとともにおられ、おめぐみくださったので、牢の番人は、ヨセフにしんせつにしてくれました。そしてヨセフに牢の囚人たちをまかせ、監督させました。
牢番は、神がヨセフといっしょにおり、ヨセフのすることは何でも栄えたからです。
(つづく)
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