2014-09-14

シラ書 43

【主の栄光】
澄み渡る大空はなんと高く壮大であることか。
天の姿はなんと栄光に満ちていることか。
太陽は現れ、燦然と昇り行き、宣言する。
いと高き方の御業はなんと驚嘆すべきものかと。
真昼になると太陽は大地を干上がらせる。
だれがその灼熱に耐えられよう。
かまどの火を吹く人は、灼熱の中で働くが、
太陽はその三倍の熱で山々を焦がす。
火のような熱気を吹き出し、
照り輝く光線は目をくらます。
太陽を造られた主は偉大な方。
主の命令によってそれは決められた道を急ぐ。
月も定まった時に現れ、
季節を分け、いつまでも時を示し続ける。
月によって祝祭日は定められる。
月の光は周期の終わりに弱まっていく。
月々の名前は、空のこの月によって付けられ、
月は驚くばかりに形を変え、満ちていく。
それは天の軍勢の合図の光、
天の大空にあって照り輝く。
光り輝く星は、夜空の美しい装い。
主の高き所できらめく飾り。
聖なる方の命令で、星は定められた場所につき、
見張りの務めを決して怠ることはない。
虹を見て、その造り主をほめたたえよ。
その輝く様はひときわ美しい。
それは天に栄光の弧を描く。
これはいと高き方の手が引き絞ったもの。
主は命令を下して吹雪を起こし、
主の裁きを行う稲妻を走らせる。
そこで、倉は開かれ、
雲は鳥のように飛び立って行く。
主は大いなる力をもって雲を固め、
粉々に砕いて雹にされる。
雷鳴のとどろきに大地はもだえ苦しみ、
主が現れると山々は震い動く。
主が望まれると南風が吹き、
つむじ風と北風が吹き荒れる。
舞い降りる鳥のように、主は雪をまき散らされ、
その落ちる様は飛び交ういなごの群れのようだ。
目はその美しい白さに驚き怪しみ、
心はその降りしきる様に恍惚となる。
主は塩のように霜を地上にまかれる。
それは凍って、鋭いとげのある花のようになる。
寒い北風が吹くと、
水の面は固い氷となる。
水のある所どこにでも吹きつければ、
水はあたかも胸当てを着けたようになる。
北風は山々を食い尽くし、荒れ野を焼き払い、
火のように若草を枯らしてしまう。
しかし、雨雲はすべてを速やかにいやし、
露は熱風を追い散らし、気分をさわやかにする。
主はその計らいによって地下の大海を静め、
島々をその中に据えられた。
海を旅する者たちは、海の危険について語り、
我々はそれを聞いて驚く。
そこには、不思議な驚くべき主の御業がある。
あらゆる種類の生き物や海の怪物がいる。
主の使いは、主の力によって務めを果たし、
主の言葉によって万物は秩序立てられている。
いかに多くを語っても、決して語り尽くせない。
「主はすべてだ。」このひと言に尽きる。
主の栄光をたたえる力をどこに見いだせよう。
主は御自分のすべての御業にまさって偉大だから。
主は恐るべき方、極めて偉大な方。
その力は驚嘆すべきもの。
主の栄光をたたえ、力を尽くして主をあがめよ。
主はなお、あらゆる賛美にまさる方。
全力を傾けて主をあがめよ。
うむことなく賛美せよ。
これで十分だということはないのだから。
だれが主を見たか、だれが主を語りえようか。
だれがふさわしく主をたたええようか。
以上のことよりまだ多くの偉大な秘義がある。
我々は、御業のほんの一部を見たにすぎない。
主は万物を創造し、
信仰深い人に知恵を与えられた。

(シラ書43章1〜33節)

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